2026年10月、カスハラ対策が法的義務に。あなたの会社は本当に大丈夫ですか?― 企業に求められる具体的対応とは

こんにちは。
「笑顔と笑声(えごえ)の専門家」、オフィス Sunny Smile代表の若林みきです。

最近、カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)に関する研修のご依頼が増えています。
つい先日もある企業様にてカスハラ対策研修を実施いたしました。

今回は一般社員向けではなく、施設責任者・管理職層を対象とした内容でした。

そのため、「自分がどう動くべきか」「組織としてどう守るか」という視点で、皆さま非常に熱心に聴講されていました。

グループでの意見交換も活発で、現場のリアルな課題や葛藤が率直に共有されました。
それだけ、現場は今、切実なのだと感じています。

また、今秋、企業のカスハラ対策が法律で義務化されます。

そこで本日は、
■最近のカスハラの傾向
■この秋、企業がすべきカスハラ対策
■受講者の関心が高かったポイント
この3本柱を軸に、お伝えしていきます。

目次

最近のカスハラの傾向

近年のカスハラは、単なる「理不尽なクレーム」という枠を超えています。
・長時間にわたる拘束
・土下座や過度な謝罪の強要
・録音、録画をちらつかせた圧力
・SNSへの投稿を示唆する威圧
・スタッフの人格否定や脅迫まがいの言動

このように、現場スタッフは様々なケースに悩まされています。

最近のカスハラの傾向として特徴的なのは、「要求が一見正当にも見える」というケースが増えていることです。
例えば、
「誠意を見せてほしい」
「責任者を出せ」
「納得できる説明を」
というような言葉自体は、正論にも聞こえます。

しかし、それが執拗であったり、威圧的であったり、業務に支障をきたすレベルに達したとき、それはもはや通常のクレームではありません。

現場スタッフは、
「お客様だから」
「強く言えない」
「間違っていたらどうしよう」
と迷いながら対応し、結果として疲弊していきます。

そして、その疲弊が離職やモチベーション低下につながってしまうことが多くあります。

そのため、ここに企業として本気で向き合う必要があるのです。
だからこそ、カスハラに関する正しい知識を「組織として」習得させることが不可欠です。

何が正当なクレームで、どこからがハラスメントに該当するのか。
法的視点や判断基準を共有しなければ、現場スタッフは守れません。

感覚や経験則だけに頼る時代は、すでに終わっています。

この秋、企業がすべきカスハラ対策

2026年10月、企業に対するカスハラ対策が義務化される予定です。
法的根拠となるのは、「改正 労働施策総合推進法です。

すでに同法では「パワーハラスメント防止措置」が義務化されていますが、その枠組みの中で、「カスタマーハラスメントへの対応措置」も事業主に求められる方向で整理が進んでいます。

また、厚生労働省は、企業向けに「カスタマーハラスメント対策に関するガイドライン」を公表しており、以下のような対応を示しています。

・企業としての基本方針の明確化と周知
・相談窓口の設置
・対応マニュアルの整備
・従業員への教育、研修の実施
・被害を受けた従業員への配慮

重要なのは、「従業員を守る措置を講じること」が事業主の責務として明確化されている点です。
なお、現時点で直接的な罰金刑などの罰則規定はありません。

しかし、対応を怠った場合には行政指導や勧告の対象となる可能性があり、状況によっては企業名の公表に至るケースも想定されます。

つまり、「罰則がないから様子を見る」という姿勢ではなく、
企業の社会的責任として体制整備を進める段階に入っているということです。

この秋から取り組むべきポイントは、主に以下の4つです。

  1. 方針の明確化
    「当社はカスハラを許容しない」というメッセージを明文化すること。
    これは従業員を守るという意思表示でもあります。
  2. 判断基準の共有
    何がクレームで、どこからがカスハラなのか。
    曖昧なままでは、現場は守れません。
  3. エスカレーションルールの整備
    一次対応者(現場スタッフ)が抱え込まない仕組みづくり。
    「どのタイミングで、誰に、どう引き継ぐか」を明確にすることが重要です。
  4. 管理職の対応力強化
    最終的に矢面に立つのは責任者です。
    毅然としながらも冷静に、法的視点も踏まえて判断できる力が求められます。
    「カスハラマニュアル」を作成しただけでは不十分です。
    なぜなら、“マニュアルが存在している”ことと、“現場で対策が機能している”ことは別問題だからです。

受講者の関心が高かったポイント

先日の研修で、特に議論が活発だったのは次の点でした。

カスハラか否かの見極め
「どこまで対応すべきか」「どこから断るべきか」。

この線引きに、多くの管理職が悩んでいました。
法律論だけではなく、「組織としての判断軸」を持つことが重要です。

クレームとカスハラの違い
正当なご意見や改善要望といった「お客様の声」は、企業にとって貴重な財産です。
しかし、目的が“改善”ではなく“攻撃”や“支配”になった瞬間、それは性質が変わります。

受講者からは
「これまで混同していた」
「スタッフに『全部受け止めろ』と言ってしまっていたかもしれない」
という声も上がりました。

一次対応者(現場スタッフ)から責任者へ引き継ぐタイミング
現場スタッフがどこまで対応し、どの段階で責任者が出るべきか。
この基準が曖昧だと、

・スタッフが限界まで我慢する
・責任者の介入が遅れる
・事態が悪化する
という悪循環が起こります。

自身の現場ですべきこと
最も印象的だったのは、「明日から自分は何をするのか」という議論です。

・研修で得た知識を現場スタッフにどう共有するか
・「施設としてのカスハラの判断基準」はどうするか
・カスハラ事案発生時、誰がどう動き、ケースクローズ後どこへどのように報告するか

受講者の行動目標が、義務化という外圧ではなく、「現場を守りたい」という内発的な動機から生まれた瞬間でした。

まとめ “人を守る組織”であるために

サニースマイルのカスハラ研修では、事前ヒアリングを丁寧に行い、各企業様の「実情に合わせた事例検討」を行います。

●単なる知識のインプットではなく、自分ごととして考える
●現場に即したケースで議論する
●今後の具体的なアクション(行動目標)につなげる

ここまで落とし込むことを大切にしています。

カスハラ対策は、クレーム対応力向上の延長ではありません。
それは「現場スタッフが安心して働ける環境を整える」ための経営判断です。

「スタッフが楽しく働きやすい職場づくり」の一環として、まずはどうぞお気軽にご相談ください。

あなたの笑顔は、きっと誰かを幸せにしています。
今日も一日、笑顔でお過ごしください ^ ^

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オフィス Sunny Smile
代表 若林みき

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