こんにちは。
「笑顔と笑声(えごえ)の専門家」、オフィス Sunny Smile(オフィスサニースマイル)代表の若林みきです。
今回のタイトルでは、「忙しい」を漢字ではなく、あえて「いそがしい」と平仮名で表記しました。
「忙しい」という漢字を見ると、「心を亡くす」という言葉を思い出しませんか?
接客・サービス業の現場は、本当にいそがしい毎日です。
だからこそ、心まで亡くしてしまわないように。
そんな思いを込めて、今回はこの表記にしました。
前回のブログでは、研修後に現場で起きた変化と、その変化を継続することの難しさについてお伝えしました。
研修直後は「明日から実践してみよう」という気持ちになります。
しかし、その気持ちを持ち続けることは決して簡単ではありません。
その理由はいくつかありますが、現場で多くの方から耳にするのが、
「やろうと思っていても、いそがしくてできないんです…」
という言葉です。
今回は、接客・サービス業の現場だからこそ感じる「いそがしさ」と接遇について考えてみたいと思います。
接客・サービス業の現場は、本当にいそがしい
現在、多くの企業が人手不足という課題を抱えています。
接客・サービス業では特にその影響が大きく、限られた人数で店舗や施設を運営している企業も少なくありません。
・電話が鳴る
・来店されるお客様をお迎えする
・事務作業を進める
・商品説明やご案内、金銭授受の対応をする
・クレームやお問い合わせにも対応する
…気がつけば一日中、休む間もなく動き続けている。
そんな毎日を過ごしている方も多いのではないでしょうか。
だからこそ、「笑顔で接しよう」「丁寧に対応しよう」と思っていても、目の前の業務に追われ、気づけば余裕がなくなってしまうことがあります。
決して手を抜いているわけではありません。
お客様を大切に思っていないわけでもありません。
いそがしさは、誰にでも起こり得る現実なのです。
いそがしいと、人はどうなるのでしょうか
いそがしくなると、人は無意識のうちに「業務を終わらせること」が優先になります。
・表情が硬くなる
・早口になる
・相手の目を見なくなる
・「ありがとうございます」が、感謝の気持ちではなく作業になってしまう
本来であれば自然にできていたことが、余裕を失うことで少しずつできなくなってしまいます。
しかし、お客様にはスタッフのいそがしさは関係ありません。
お客様の心に残るのは、「どんな対応をしてもらったか」という印象です。
だからこそ、いそがしいときほど接遇の本質が問われるのだと感じます。
いそがしい時ほど、意識したい3つのこと
では、いそがしい現場ではどうすればよいのでしょうか。
私は、新しい接客技術を身につける必要はないと思っています。
いそがしいときほど、基本に立ち返ることが大切です。
そのために、研修でもお伝えしている3つのことがあります。
① お客様最優先の意識を持つ
いそがしくなると、どうしても「次の仕事」「終わらせなければならない業務」「いそがしい自分」に意識が向きます。
もちろん、それらも大切な仕事です。
しかし、お客様が目の前にいらっしゃる時だけは、
「今、一番大切なのは目の前のお客様」
という意識を持っていただきたいのです。
この意識があるだけで、表情や姿勢、立ち居振る舞い、言葉遣いは自然と変わります。
私は、その基本となるのがCS5原則だと考えています。
笑顔・挨拶・清潔感・話し方・仕草や態度。
どれも特別な技術ではありません。
だからこそ、いそがしいときほど忘れやすい「基本」でもあります。
新しい接客技術を身に付ける前に、まずはCS5原則に立ち返ること。
その一つひとつの積み重ねが、お客様に安心感を届け、信頼へとつながっていくのだと思います。
② 3秒だけ手を止めて、お客様を見る
お客様からお声掛けをいただいたら、一度だけ手を止めてみてください。
パソコンから目を離す。
お客様の方を向く。
できれば立ち上がり、「いらっしゃいませ」「お待たせいたしました」と笑顔でお迎えする。
その時間は、ほんの3秒で十分です。
たった3秒でも、「あなたを大切に思っています」という気持ちは、お客様に伝わります。
反対に、パソコンを見たまま返事をしたり、作業を続けながら対応したりすると、お客様は「自分は後回しなのかな」と感じてしまうこともあります。
接遇とは、特別なサービスではありません。
「あなたが最優先ですよ」という気持ちを行動で示すこと。
その積み重ねが、お客様の安心感につながっていくのだと思います。
③ 手は早く、話し方はゆっくり
いそがしい時ほど、つい早口になってしまいます。
急いで説明しよう。
早く終わらせよう。
そう思う気持ちはよく分かります。
しかし、お客様が求めているのは、早口の説明ではなく、安心して話を聞けることです。
私は研修で、「手は早く、話し方はゆっくり」ということをよくお伝えしています。
作業は効率よく進める。
でも、お客様との会話は落ち着いて行う。
「ありがとうございます」
「お待たせいたしました」
「かしこまりました」
その一言を少しゆっくり、心を込めて伝えるだけで、お客様が受ける印象は大きく変わります。
いそがしいときほど、「早く終わらせよう」ではなく、「安心していただこう」という気持ちを忘れないことが大切です。
以前、OJTで店舗を訪問した際、スタッフの方がパソコン入力中にもかかわらず、一度手を止め、立ち上がって「お待たせいたしました」と笑顔で対応されていました。
すると、その笑顔につられるように、お客様もとても素敵な笑顔を返してくださったのです。
ほんの数秒の出来事でしたが、『笑顔は笑顔を生む』ということを改めて実感した、とても印象的な場面でした。
まとめ
いそがしさそのものをなくすことは難しいかもしれません。
しかし、いそがしいことは決して悪いことではありません。
それは、多くのお客様に選ばれ、必要とされている証でもあります。
だからこそ、そのいそがしさの中でも、お客様一人ひとりを大切にしようとする姿勢が、サービスの価値をさらに高めていくのではないでしょうか。
ほんの3秒、手を止めて相手を見る。
お客様最優先の意識を持つ。
そして、手は早く、話し方はゆっくり。
その小さな意識と行動の積み重ねが、お客様の安心につながり、やがて笑顔を生みます。
笑顔は笑顔を生みます。
あなたの笑顔が、お客様の笑顔になり、その笑顔が職場へ、そして地域へと広がっていく。
私は、そんな笑顔の連鎖をこれからも大切に伝えていきたいと思っています。
あなたの笑顔は、きっと今日も誰かを幸せにしています。
今日も一日、笑顔でお過ごしください ^ ^
“サービス業に従事する人とそのお客様を笑顔にする”ヒントをお届けする『Smile Message』。
お読みいただいたあなたのお役に立つことができれば幸いです。
オフィス Sunny Smile
代表 若林みき


